クランク長の話

なんで170mmなんでしょうね?

 

クランク長を決める主な要素はケイデンスとギア比である。

搭乗する人間が体重60kg~80kg半ばで、PWRは最大で7倍程なのでFTPは最大560W前後になると思われる。

この出力がケイデンスと変速機でカバーしきれない場合にクランクを伸ばすのではないだろうか。

例として世界選手権 ITT 2013 TOP3のマルティン、ウィギンス、カンチェラーラの仕様を確認してみた。ソースがGCNからなのでITTにその仕様かは確証取れませんが。

マルティン 58T 175mm 

ウィギンス 58T 172.5mm

カンチェラーラ 56T 177.5mm

多様である。実際の走りを見ていると

マルティンが一番ケイデンスが低く、カンチェラーラが一番高い。ウィギンスは中間くらいに思える。平均時速が50km/hを超える世界だと、平坦60km/h超えることなんてザラなうえに下りも回す機会がある。たすきがけの抵抗で負ける可能性等その他色々の要因を潰していった結果にクランクが長くなる。

 

ロードバイクだとまた勝手が変わる。

デメリットとしてはケイデンスを上げ辛くなる。スプリンターが短めを選択するのはこれが一因だと思われる。

バンク角の減少。特に一般道走るロードレースはペダルを回せる機会を減らしてしまうと落車にも繋がる。

身長低い人に限ると上死点でのペダリングに不具合が出てくる。下ハンやDHポジションでは特に厳しい。TTに関しては姿勢を低く出来ること、それに伴う弊害の低減>クランク短いことによるロスになる可能性は大いにあると考える。

筋肉の使い方に関してはスキルの割合が多いので関係は薄いと思われる。

 

クライマーが長めにとるのは身長をクリアしたうえでルーラーやスプリンターよりアップライトなポジション作りをしているからである。

 

あとは販売側の都合。そんなに種類作っても売れないって。

タイヤの外径大きくなればついでに長くなるかも。

 

トラックが短いのはスキルの割合が大きいからでしょうね。ウィギンスが比較して短いのは前輪にバトン履いたうえにあれだけ絞ったポジションなのも関係ありそうです。

金メダル最多ロード選手は伊達じゃないんだろうなぁ。トラックの4000mみたいな感じで50km走ればいいんだろ?俺ならできるよ?を有言実行するウィギンスはすげぇと考えながら思いました。