ペダリング効率と楕円チェーンリング

パイオニアから出ているペダリングモニター。

DURA ACEのチェーンリングとスパイダーをそのまま使えるクランク型ということで購入候補に入るわけですが気になる点が。

 

カタログデータに精度の記載がない。インタビュー等には±2%とはあるみたいですが。

他のパワーメーターはすべて公差が記載される中これは信用できるのだろうか?

 

 

そもそも効率上がればどうなるの?と言う疑問。

効率は数値で見えるのにラップタイム変わってなければ意味がない。楽して速く走るために効率がよければ改善できる可能性があるから導入するわけで。

 

ここで考えるのが楕円チェーンリング。効率だけ見ると上がる。理由を考える。

メリットは重いギアを効率よく踏めること。デメリットはその為に必要な筋肉が真円より使ってしまうことと変速で劣ること。

TTならまだしもロードレースの集団で走っているときにどうやっても3時の踏み込みで脚使ってしまうと大事な時に他の選手より疲労してしまうのでは?

ロードレースは対人戦である。どれだけ耐えれるかなのに楕円は燃料垂れ流しているようなものである。

ただ使えば重いギアを効率よく踏めるようにはなるのでオフや別車両でのスキル練習、又は長距離のロードレースに照準を当てつつCPが一定になる時間までの短距離レースでは効果を発揮できるかもしれない。かもしれないのは違和感感じる人は効果が望めて違和感ないレベルの人だとスキルとして体が覚えているからである。

結局走りこんでいる人は真円でも楕円でもほとんど変わらない。ただ休みやすいのは真円であること、信頼性の2点で大手は真円を採用しているのではないだろうか。

 

ペダリング効率に話を戻す。

有効活用するにはどうすればいいかをまず調べないといけない。

その為には指針として

 

・楕円を使う。その際低ケイデンスで真円と同じくらいの効率になるべき。ケイデンスもスキルである。上がると効率下がるのは当然であり避けて通れない。高ケイデンスはクランク回すことだけに着眼すると効率が悪いが長時間走る際に心拍との兼ね合いの為に必要だから高ケイデンスで走るのである。

ただこの手法はある程度のレベルの人がやるべきで万人向けではない。

 

・他人と力のベクトルを参考にする。

おそらくこちらが本来の使い方である。

ただし自分ではなく自分の目標とするタイプのペダリングを知らないといけない。

オールラウンダーならコンタドールとかTTならマルティンとか。

ここで大事なのは効率ではない。どういう力のベクトルで回っているか。しかもレース中の状況すべて。

プロは常に気張ってクランク回しているわけではない。大事な時に温存しないとリソースは限られるから。だから効率の悪い回し方も参考にしないといけない。重要なのはレースで勝つ事であり効率の良い走りをする為ではない。

 

難点はパイオニアにそのデータの蓄積がないこと。だとすると販売店には目標にしたいタイプで優秀な選手が在籍し、かつ差異を擦り合わせれる知識が必要である。

その為にポジションの変更、機材の大幅な変更もありえる。ステムやハンドル、クランクや下手したらフレーム。

 

結論としてはパワートレーニングでも行き詰った人がオフシーズンに試行錯誤するための機材であると。

あくまで出力の為ではなく、最初にゴールするための引き出しを作るために。

 

 

ここまで書いてシマノが出したフッティングマシンが据え置きな理由が垣間見えた気がします。

 

あれを小型化して純正パワーメーターとして売り出しプロレース中ライブで観れたらどれだけの会社が頭抱えるでしょうね。